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歯科経営
2022年07月01日

マーケティング・ヒント「患者さん以外の第三者を診療室に入れない!」

 みなさんの歯科医院で、患者さんへの付き添いはどうされているでしょうか。3歳以下の小さなお子さんは、お母さんと離れると激しく泣き出して治療ができないことがあります。また、障害者の場合は、身体的な障害はユニットに乗っていただくまでは介助が必要です。知的障害者の場合は治療中も付き添っていただかないと診療できないこともあります。認知症のお年寄りも、勝手におりてしまったりする危険があるので付き添いが一緒についてもらったほうが安心ですね。
 しかし、健康な成人や大きなお子さんの場合はどうでしょうか。こんなケースがありました。ある歯科医院で、彼氏に送ってもらって来院される女性患者がいましたが、彼が一緒に診療室の中まで入ってきて中の椅子に座って治療を見るのです。その女性患者はまだ根管治療中で、これから何度か来院していただくことになります。先生は彼に手元を凝視されるのが嫌で診療がやりにくくて仕方がありません。女性も口を開けて歯科治療を受けている姿は恋人に見られたくないのではないでしょうか。別の歯科医院では、小学4年生の女の子と一緒に診療室に入り、ユニットに上がってその子をお腹のうえに乗せて、この状態で診療をしてくださいという母親がいました。体勢が不安定になるのでとお断りしても「この子は私がいないと治療が受けられない」と頑固に主張するのです。このような場合どうすればよいでしょうか。
 対策として、「歯科医院の診療方針として、診療室への患者さん以外の立ち入りを原則として禁止する」ことができます。障害者の場合も、介助してもらって治療が可能になった段階で診療室外に出てお待ちいただくほうがよいと思います。これは、ユニットのそばには、各種の刃物や劇薬が置いてあるからです。ネオステリンも劇薬ですし、ハンドピースは刃物です。浸麻の際も患者さんから抜いたシリンジや針が何かの拍子に付き添いの方に触れるかも知れません。歯科衛生士の使うスケーラ-や超音波のチップも不用意に触れれば怪我をさせる危険があります。また、患者さんが不意に動いたり、地震などでテーブルの上のものが飛び散ったりする場合も考えられます。医療安全を確保する観点から、患者さん以外の第三者への危険は排除しておく必要があるのです。
 対策として、次のポスターを待合室に掲示していただき、中に入ろうとした場合は、受付で制止しましょう。もし、「急にだめになったのはどういうことか」と強く詰問された場合には、「中には刃物や劇薬が置いてあるほか、麻酔などの際も針を使うため危険なので、あらためて禁止させて頂きました」と回答しましょう。それでも指示に従っていただけない場合には、診療をお断りしましょう。もし大声を出したり暴言があったりしたら、すぐに警察に連絡しましょう。安全管理責任を問われるのは医院だからです。             以上


執筆コンサル

木村  泰久

木村 泰久

(株)M&D医業経営研究所
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