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歯科経営
2026年04月24日

マーケティング・ヒント:「遅刻常習患者に対策しよう」

執筆した医業経営コンサルタント

木村  泰久

木村 泰久

(株)M&D医業経営研究所
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今年の6月から、保険診療でもキャンセル料を徴収できるようになります。これで無断キャンセルやドタキャンが減少していくと期待されます。

しかし、遅刻を繰り返す患者さんにはどう対応すればよいのでしょうか。今回は、遅刻を繰り返す患者さんへの対策を考えてみましょう。

遅刻されると、診療が遅れるだけでなく色々な問題がでてきます。
歯科医院では、カルテやレントゲン、その日の治療の準備をして、歯科医師と歯科衛生士や歯科助手がチェアを空けて待っています。そのため医院に手待ちの損害が発生するのです。

遅刻による損害は金額で計算できます。
歯科医院の売上は30分で約6千円です。つまり、10分で2千円の機会損失(得られている売上が得られなかった損害)がでます。そして、その時間に歯科医師と衛生士が待機しているわけで、歯科医師の時給を4千円、歯科衛生士の時給を2千円、合計で1時間6千円とすると、30分で3千円、10分で1千円です。導入が10分遅れると、機会損失が2千円、人件費1千円、合計で3千円の損害を被るのです。

さらに、その日の治療が順に遅れていくため、予約時間に来られていた次の患者さんにも迷惑をおかけします。ですから、遅刻される患者さんは、医院経営にとってキャンセル患者よりも問題なのです。

遅刻される患者さんは多くの場合、特定の方です。どの医院でも固有名詞で特定できるのではないでしょうか。
このような患者さんは予約取りでも強引です。無理やり希望する時間を予約しようとします。そのくせ、時間通り来ないのはあたりまえ、ときどき直前キャンセルや無断キャンセルをするのです。
それは、このような患者さんには「罪の意識がない」からです。「出るのが遅れたから仕方ない」、「子どもがぐずるから遅れるのがあたりまえでしょ」、こんな考え方で繰り返すのです。

このため、医院として毅然とした対応をする必要があります。
「医院の都合で治療が遅れることも多いので、あまり遅刻には厳しく言えない」というスタッフがいます。
しかし、考えて欲しいのです。医院の都合で治療が遅れてお待たせする患者さんは、時間どおりに来院していただいている患者さんであり、いつも遅刻する患者さんとは別の方なのです。

遅刻常習患者さんへの対応には次のような対策があります。

①受付から電話をかける: 予約時間を5分くらい過ぎたところで電話をかけます。こちらに向かっていればコールバックしない人がほとんどでしょう。その場合も留守番電話に吹き込んでおきます。遅刻で迷惑をかけたという意識をもっていただくためです。「○○歯科医院でございます。○時のご予約で先生がお待ちしております。今どちらにいらっしゃいますでしょうか。当院では、無断キャンセル3回で予約が取れなくなります。無断キャンセル1回になりますがよろしいでしょうか」

②来院時に受付から声をかける: 「○○さま、お待ちしておりました。先生とスタッフがお待ちしています。次の患者さんの予約時間もありますので、残ったお時間での治療になります。ご了承ください」

③お帰りの際に受付から説明する: 毅然と話します。 「本日は遅刻されましたが、次の患者さんの
予約時間までの治療になりました。治療が進まず、ご来院回数が増えてしまうので、ご予約時間の5分前にはご来院ください。よろしくお願いします」

遅刻されると治療時間が短くなり、治療回数が増えてしまいます。その結果、再診料など余計にかかったり、交通費も時間も余分にかかったりしてしまいます。患者さんにとっての不都合を理解していただけるように、待合室にポスターを掲示しておきましょう。   

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