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採用・人事労務
2025年12月09日

医療労務管理アドバイザーが 知って得する医業経営の知識~医療現場の人事・労務のプロフェッショナルへ~

執筆した医業経営コンサルタント

西村  俊也

西村 俊也

医療法人社団誠療会 成尾整形外科病院、熊本そけいヘルニア・整形外科クリニック
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医療労務管理アドバイザーが医業経営の知識を活用し、医療機関の支援を行う内容の一案です。 ​

【医業経営アドバイザーと医療労務管理アドバイザーとの連携】
・経営視点と労務視点の融合で改善策を提案。 ​職員満足と経営効率の両立が可能に。
・医業経営アドバイザーは、財務・経営戦略のプロフェッショナル。診療報酬、関連補助制度の活用、組織マネジメント・経営管理面などに関する相談対応、個別訪問支援業務などを担当。
・医療労務管理アドバイザーは、人事・労務管理のエキスパート。労務管理に関する各種相談対応、利用勧奨業務、個別訪問支援業務などを担当。
​
【医療労務管理アドバイザーが知るべき医業経営の知識】
経営状況が人事施策に直結する関係性を理解。 ​
1.看護配置基準と看護師数:人件費の最大項目である看護師の配置基準を理解することは、経営と労務の両面から重要。適正な人員配置が経営安定の鍵に。 ​
2.医療機関の人事考課制度:一般企業とは異なる医療職の評価方法。専門性と協調性のバランスを取った評価制度が職員のやる気と定着率を高める。
3.病院組織と委員会・会議:法定委員会と任意委員会の違いを知り、効率的な運営方法を提案できれば、職員の負担軽減と医療の質向上の両立が可能に。
4.医療の質と第三者評価: 「医療の質」を測る指標と第三者評価(ここでは病院機能評価を紹介)の仕組み。労務管理との関連性を理解することで、より効果的な改善提案が可能に。
5.マグネットホスピタル:「磁石のように医療職と患者を引きつける病院」の特徴と実現方法。
人材確保・定着の切り札となる考え方。​

知識①:看護配置基準と看護師数
看護配置基準は入院患者数に対する看護師の配置割合を示す。 ​
7対1の配置基準は急性期病院向けで、診療報酬が高く設定される。 ​
看護師数の算出は、入院患者数と配置基準に基づく。 ​

知識②:人事考課制度の特徴
医療職の専門性を考慮した評価が必要。 ​
チーム医療を促進する評価項目が重要。
評価者訓練と公平性確保が課題。

知識③:病院組織と委員会
法令必須委員会の設置が義務付けられている。
委員会活動は医療の質向上に寄与。
効率的な運営が職員の負担軽減に繋がる。 ​

知識④:医療の質とは
医療の質は構造・過程・結果の3要素で評価される。 ​
職員満足度が医療の質に直結する。 ​
質指標(臨床指標、患者満足度、職員満足度、経営指標)を用いて自院の強みと弱みを把握。 ​

知識⑤:マグネットホスピタル
看護師を引きつける病院の特徴を持つ。 ​
離職率が30~50%低く、患者満足度が向上。 ​
経営効率の改善に繋がる。 ​

【まとめ】
・看護配置基準:7対1や10対1の違いが収益と人件費に直結する重要指標 ​
・人事考課制度:医療職の専門性を評価し、チーム医療を促進する仕組み
・組織運営:法定委員会の効率的運営が医療の質と職員負担に影響
・医療の質:医療の質は患者の満足度だけでなく、医療機関の持続可能性に直結
・マグネットホスピタル:定着率・医療の質・満足度向上、経営効率の改善につながる

※)医療労務管理アドバイザーが医業経営の知識を持つことで、より効果的な支援が可能になる。
特に看護配置基準、人事考課制度、組織運営、医療の質、マグネットホスピタルの理解が重要。

「令和7年度 医療労務管理支援強化事業」における「第2回アドバイザー向け研修~アドバンス編~」2025年12月5日、講演資料より一部抜粋・改編。


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