病医院経営の今をお伝えするコラム
マーケティング・ヒント:「大震災への対応を考えよう!」
今年は、元旦早々に能登半島の大地震が発生しました。石川県内で死亡確認 232人 安否不明者 22人を数えており、歯科診療所は2軒が全壊したようです。被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。
日本は地震国です。どこで大地震が発生しても不思議ではありません。歯科医院でも日頃から地震対策をしておきましょう。
1. 歯科医院では、タービンなどの刃物をもって外科処置をしています。さらに、各ユニットでバーナーを使用しています。このため地震発生時においては患者さんと医療スタッフの防護、火災の防止を最優先にする必要があります。治療途中の患者さんの応急処置も必要です。
2. レセコンが損傷を受けるとデータが飛んでしまうので、デジタルレントゲン画像も含めて電子情報はバックアップをとり緊急時には持ち出す必要があります。
3. 落下物や転倒などによって顎や口などに外傷を負い、外科処置のために、水、薬品、器材の備蓄が重要です。インプラント1次オペ後や抜歯後など消毒や処置を必要とする患者に対してのフォローも考えておく必要があります。
4. 避難所に入れ歯を忘れて避難をした高齢者や歯ブラシや歯磨き粉をもっていない被災者も大勢いると考えられます。過去の大地震でも義歯をもたずに避難した高齢の被災者が多く、食事が食べられず栄養状態が悪化する要因の一つになっていました。歯ブラシや歯磨剤の準備、義歯を制作できるような対応を検討しておくことが望ましいと考えられます。
5. 震災によって断水しますので、日ごろからポリタンク2本程度の水を備蓄しておくことをお勧めします。水洗トイレが断水で使用不能となるためです。水がなければ米とカセットコンロがあっても飯を炊くことができません。
6. カセットコンロとカセット3日分を備蓄しておく。2台程度のコンロと、3日分のカセットガスの備蓄をお勧めします。水の備蓄があれば、米を炊くこともレトルト食品の加熱調理も可能です。お湯が沸かせるので体を拭くこともできます。
7. 電力が止まるので、非常用電灯やキャンプ用のランタンなどの灯火が必要です。最近はLEDの明るい器具が販売されています。明るいと片づけなども可能です。
8. 電池式のテレビやラジオを常備しておきましょう。スマホや携帯電話は、震災の被害情報や余震などの情報収集に約立ちます。乾電池による充電器を準備しておきましょう。
9. 震災によって火災が発生する可能性があるため消火器の使用期限に留意が必要です。
10. 医師やスタッフが帰宅できなくなる可能性があり、3日分程度の非常用食料や非常用寝具を 確保しておきましょう。
11. 地震で中のものがすべて飛び散ってしまい、ガラスや瀬戸物が割れてスリッパでは歩けなくなります。キャビネットの戸には振動を感知してロックがかかるようにしておきましょう。
12. 大地震では医師やスタッフの安否の確認が重要です。日ごろから携帯電話や家庭の電話、メールアドレスを把握しておき、万一の際に安否確認ができるようにしておく必要があります。LINEやx(旧twitter)、LINE WORKSなどのSNSを緊急連絡網として活用しましょう。
以上