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2023年10月02日

マーケティング・ヒント「パワハラの防止を考えよう」

今回は、「もしこれが自分の医院だったら」どうすればよいかを話し合ってみましょう。

A歯科医院はユニット4台、歯科医師2人、歯科衛生士2人、受付1人、歯科助手1人で運営している小規模な医院です。歯科衛生士2人は、オープニングから勤務している歯科衛生士A子さんと、経験3年目のB子さん。2人とも大人しい性格できちんと歯科衛生士業務を行っていました。そこに、受付としてC子さんが入ってきました。C子さんは明るい性格で、患者さんとも大声で冗談をいうような方でした。歯科助手として10年ぐらい経験があり、「以前勤めていた歯科医院ではスケーリングも歯科衛生士よりも上手だった」と自負していました。

C子さんを採用して2年程度経過したとき、歯科衛生士のA子さんから退職願がでてきました。1年ぐらい前から心療内科に通院しており、その医師から退職して別の歯科医院に勤務するようにアドバイスされたということでした。院長は驚いて事情を聴いたところ、「この2年間、受付のC子さんから嫌がらせを受け続けていた」と言うのです。例えば、挨拶しない、口をきかない、A子さんの患者さんが来院しても伝えない、A子さんに聞こえるように悪口をいう、などが続いていたのです。A子さんが、「どうして自分の患者さんが来院したときに伝えてくれないのか」とC子さんに尋ねたら、「察してよ!」と言い捨てて改善しませんでした。他のスタッフ達は自分がC子さんからターゲットにされるのを恐れて院長に伝えることが出来ずにいたのです。

C子さんは院長の前では素直で明るい態度だったので、院長は全く気づかなかったのです。
A子さんの相談をうけて、院長は歯科衛生士のB子さんに状況を確かめたところ、B子さんから、「A子さんへのC子さんの態度があまりにひどく、一緒にいるのが辛いので退職を考えている」と言いだしました。院長は歯科衛生士2人の退職リスクに直面したのです。
院長は、自分がスタッフ達と面談してこなかったことを後悔し、C子さんに対して強く反省を求めたところ、C子さんは退職していきました。そして2人の歯科衛生士を慰留したところ、なんとか残ってくれることになりました。

歯科医院は女性が主体の職場です。暴言や暴力事件などはまず起きないでしょう。しかし、このような事態が進行していることがあるのです。では、どうすればこのような事態を防止できるでしょうか。みんなで話し合ってみましょう。

質問1.あなたはA子さんです。最初にC子さんから患者さんの来院を教えてもらえなかったとき、C子さんに直接、「伝えてくれないと困ります」と伝えるでしょう。しかし、「察してよ!」など、通常ではない強い反応が返ってきたらどうすればよいでしょうか。

質問2.もし自分がB子さんだったら、C子さんのA子さんへの対応をみたり聞いたりしたときに、どう行動すればよかったでしょうか。

質問3.もし自分が院長だったら、もっと早い段階でこのような状況を知るために、どうすればよかったでしょうか。

スタッフが相談しやすい窓口を設置したり、定期面談や幹部会での情報交換で院内の状況を把握したりするなど、このような事態を防止できる体制を整えておきましょう。
                                            以上

執筆コンサル

木村  泰久

木村 泰久

(株)M&D医業経営研究所
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