病医院経営の今をお伝えするコラム
ZOOM会議 その弐

診療報酬研究会(仮称)は1時間を経過した。
しかし、リフィルならぬ「おかわり時間」をお願いされた。
あと、1時間ならという条件で引き受けた。
今回は、施設基準・返戻・査定(以下減点)・請求漏れなどについての議題とした。
解かりやすく説明すると、
【施設基準】…増収
【返戻・査定・請求漏れ】…減収 と定義される。
【施設基準】
私は、コンサル依頼を受ける前に、まずは、クライアントの施設基準の届出漏れがないかチェックしている。
必然的に他の医療機関の届出状況も目にする。
まあ、あれやこれやと(もったいないお化け(笑)が出てくる)余計な事を考える。
施設基準は基本的には「手上げ方式」であり。ひと・もの・かねの一石三鳥であり地域における貢献度なども高い。
【返戻・査定・請求漏れ】
① 返戻…これには2通り存在します。
・保険証の不備や期限切れ
これには、マイナ保険証の普及で十分解決出来る。
特に新患に関しては、素早く電子カルテに登録できる。
さらに、医療機関だけではなく第三者機関(以下、支払基金や国保連合会)・保険者の事務作業の軽減にも、他にも沢山のインセンティブがあり、私は肯定派であります。
しかし、医療DXの要になるマイナ保険証は存続の帰路に立たされている。
それは、登録ミスやマイナンバー自体の不信感など、医療現場で言えば、マイナ保険証を提出しても金額に大差がない事、クライアントの受付事務員に尋ねると、使用者は10%以下だと聞く。
・診療内容の照会など
これは、慎重に対応したい。
それに隠されている沢山のフラグが用意されている可能性もある。
因みに、「医師の裁量権」は一般的には通用しないケースが多い。
しかも、厚生局の適時調査の対象となる可能性もあるので慎重に対応されたい。
② 査定(減点など)
まずは、査定内容を確認し、納得できる査定と出来ない査定に区分けして下さい。
納得できる査定は、今後修正して頂く事が賢明です。
納得できない査定は、必ず再審査請求して下さい。
再審査請求をする事によって、認められれば取戻しが出来て、認められなかったとしても、真摯に対応しているなどと好印象などが付加出来る。
(下図の再審査を提出する目的・定義・意義の中に特に『本来請求出来ないものを請求していたと判断され』が重要ポイントです)
そして、基本的には「診療報酬は算定出来ない」と書いてない限り算定の余地はあります。
私は、医療機関サイドから逆方向の保険者、第三者機関サイドからも多く関わり、ノウハウを手に入れてきました。
診療報酬こそ技術力の差が顕著に表れる、しかも【医療機関の収入の殆どが診療報酬である】
③ 請求漏れ
これは、医療事務員の知識不足や現場での記載漏れなどがあります。
前記に書いた通り、いかにテクニックを使うかです。
我々などの外部の空気を取り入れる事も勧めたい。
具体例として一度、お試しにレセプト点検ご依頼を、さらに現場も巻き込んでの医療事務勉強会をされると結構「目から鱗」などと好評を頂く事が多いです。
さて、国民皆保険は消費税10%で実現された❝Made in Japan ❞の逸品だと諸外国から評価されております。
ただ、ダムに例えると色んな所で補修作業を余儀なくされ、まずは、フリーアクセスの抑制が鍵となってきます。
最後に、全世代型社会保障を守るには、政府にばかりに頼るのではなくて、我々国民一人一人が少しでも来る事を努力して行っていく事、是非、ご参加者の皆様にも啓蒙活動も行って欲しいとお願いし、まとめの言葉としました。
以 上
