病医院経営の今をお伝えするコラム
ZOOM会議 その壱
突然、私宛に1通のメールが届きました。
差出人は診療報酬研究会(仮称)の代表〇〇様からのメールでした。
概要をお聞きした所、「私たちは、200床以下の病院・診療所(有床・無床)のいわゆる「かかりつけ医機能の医療機関」から構成された、事務長、院長、医事課長職などが情報交換や情報共有などをZOOMにて非定期で行われるとの会」でありそして、そして、当協会のコンサルプラスの私のコラムを読んで共感する事があり、是非、講師としてお招きしたいとのお話でした。
議題内容は、来年の診療報酬改定予測、施設基準、査定(減点)、返戻、請求漏れ対策などを1時間程度でお願いしますとのご依頼でした。
まずは、講師として、事前に質問事項をまとめて、資料作成をしてロジックの検証をするのが通常ですが、(実は、現在作成中のパワーポイント(ZOOM会議 その弐に一部の図を添付してあります)自由な意見交換の場所やディスカッションの場所の方が有益性があり、自らの学習にもなると考え、ファシリエーターとしての参加を望みました。
そして、私は、広報委員でもあり、協会のアナウンスの時間を頂けるならとお話をした所、快諾を得たので喜んで参加させて頂く事となった。
有難い事に参加者は途中参加もあり、20数名となりました。
中には、コンサルプラスを見て頂いてる方もおりました。
開始すると矢継ぎ早にご質問がございました。
まずは、来年の診療報酬改定の話であります。
この改定予測などは、多数の先生方が多数のメディアで解説して御座います。
私も何回か視聴させて頂きました。
2022年の診療報酬改定は、コロナ感染拡大下の中で一番の最良の選択であり、その時代に整合した改定で御座いました。
流石、厚生労働省、その手があったのかと感心する程、素晴らしい医療政策です。
しかも、多様な箇所に絶妙に、シームレスにフラグが立っていて、前回の改定の足跡と経過措置とされた事項を追っていくとある程度の全体像が見えてきます。
きめ細かい、内容は諸先生にお任せ致して、かかりつけ医機能の医療機関として、大項目とすると、医療機関の機能分担化とそれぞれの役割と医療DXなどです。
さて、2022年度の診療報酬改定は、全体で**0.94%**のマイナス改定となりました。
本体はプラス0.43%になる一方で、薬価はマイナス1.35%となり、5期連続でマイナス改定です。
これを見ても、薬局や薬剤師など薬業界は厳しい帰路に立たされています。
これには、膨大なロジックとエビデンスを必要とするので、割愛させて頂く事にします。
ただ、重要なキーパーソンであり、将来に向けて着々と進んでいます。
門前薬局を持つ医療機関も例外ではないでしょうか。
さて、話を戻します。
医療政策は一度掲げれば、何年もかけても実行される事が多い。
例えば、リフィル処方箋(リフィル=おかわり)、これも2016年に来院回数を減らすなどの目的で出されたものであります。
諸外国では既に、当たり前の様に、導入されています。
そして、こんな話を聞いた事があります。
財務省が日本医師会に診療報酬を上げる代わりにリフィル処方箋の導入を要求したという記事。
改定からもう1年以上経過するが、リフィル処方箋の使用割合は、1割にも満たない。
その理由は、皆さんも想像はつくでしょう。
これも、前記で述べた今後、厳しくなる薬業界に「影を落とす」一つの要因である。
現段階では、医師会に軍配は上がっています。
日本の医療政策は諸外国を参考にし、取り入れているケースが多く、マイナンバー制度もしかり、ただその弐に記載してある様に、そもそも基盤自体が全く違うものであり、なかなか一足飛びとはいかない。
末筆になるが、私の過去のコラムの中の、診療報酬改定予測は、どの項目も毎回の様に議案として、出されたものであります。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が現在では、終息しかかっています。
国民皆保険を維持するとなれば、さらなる国民に負担が伸し掛かる事が予想されるでしょう。
つづく