この質問は、良く有る内容ですが、特効薬は有りません。ケースバイケースでの対応が必要です。まず、院長や関係者は、従業員が期待通りの仕事ができないと判断する根拠は何かを考えてみてください。

　一般的な理由としては、自分（院長）と同じようなレベルで物事を考えて仕事をしてくれないという理由を挙げる院長がいます。これは、当たり前です。院長と同じレベルで物事を考えて、仕事が出来る方なら歯科医（経済的に許せば）になっていると思います。

　有能なスタッフを希望する場合は、採用の時から、考えていなければなりません。つまり、歯科医院のスタッフとしての資質を見抜くことが大切です。
それらは、清潔、真面目、向上心がある、敏捷性がある。良く気がつく等ではないでしょうか。

　教育には、仕事をしながら教えるＯＪＴ、研修会のようなものに出席させて、知識や技術を身につけさせるＯｆｆＪＴ（職場外研修）を計画的に受けさせることが大切です。その他、叱り方が重要です。従業員がミスをしたり仕事が出来なかった時に教育のチャンスがあります。プライドを傷つけないように、自分で原因に気が付き、改善案が従業員の口から出るようにすることが重要です。従業員が仕事ができないといっている院長（開設者）は、ほとんどの場合、自分のストレスを発散するような叱り方をしています。これでは、有能な従業員は育ちません。

　私の研究では、有能な従業員にするためには、まず院長が尊敬されるような診療をすること。さらに、生活（少なくても従業員が見ている）態度も従業員に好感を持たれることが大切です。つまり、普段からの信頼蓄積をベースに、院長の診療に対する思いを伝えておくことが大切です。そして、「やってみせ、いって聞かせ、させてみて、褒めてやらなければ人は動かず」の院長の態度及び考え方が大切です。院長のレベルで従業員を判断するのではなく時に従業員レベルになって、従業員を見る訓練も必要です。つまり「従業員は院長の背中を見て育つ」からです。


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回答は、医療機関等の個別の事情によって異なる場合があり、あくまで一般的な例示となっています。
回答の内容が正しく有効であることを必ずしも保証するものではありませんので、それぞれの分野の専門家にご相談いただくことをお勧めいたします。